留学カウンセラー金谷のブログ

普段留学したい人の相談にのっています。自分の留学の実体験や最新の留学事情を記事にしていきます。

アメリカの家事情について語ろうと思う その1 (学校の寮編)

こんにちは、金谷です。

 

私は、根なし草タイプという訳ではないのですが、すでに人生で15回も引越しをしています。なので、物件の選び方、内覧の時のチェックポイント、手続きまでの対応、引っ越した後の引渡し、敷金の返還交渉など1通りの対応は慣れたものです。今ではいろいろな検索サイトやノウハウがネットで検索できますよね。

 

 

しかし、これが海外となったらどうでしょう。留学したいと思っている人も、どうやって物件を探したらいいのか?何かトラブルになった時は?と不安に思う人も多いのではないでしょうか。

 

 

私は、アメリカ留学時代の4年半の間に、学生寮⇒シェアハウス⇒ひとり暮らしと3回の引越しをしました。今日はその中でも、おそらく留学生のほとんどが利用する学校の寮での体験談を紹介します。

 

 

学校の寮のメリット
基本的に留学生の受け入れをしている学校であれば、学校が運営している学生寮がついています。まずは、ここからスタートするのが、1番無難でしょう。価格的にもリーズナブルで食堂が付いているところが多いので、とりあえず寝る、食べるといった最低限のを生活することはできます。さらに、嫌でなければ基本2-4人ほどの相部屋になるので、話し相手には事欠きません。私も、ご多分に漏れず最初はこの寮生活からスタートしました。

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ルームメイトとの確執
私があてがわれたのは2人部屋で、相棒はMatというネイティブの白人だったのですが、彼の共同生活は、習慣の違いがありすぎてうまくいきませんでした。例えば、我々の部屋にはベットと机がそれぞれ1つずつあり真ん中に洗面所、部屋の奥に隣の部屋と共同のトイレ・シャワーがあったのですが、Matは洗面所で簡単に調理をした後いつもそのままほったらかしなので、しばらくするとかなり匂いがしてきます。私がすぐに片付ければ良かったのでしょうが、当時は意地になっていたので部屋はどんどん汚れていきました。さらに、彼は隣の部屋のジャマイカ人のJohnというやつと仲がよくなったのですが、このJohnが我々の私物を勝手に使ってそのままほったらかしということが度々あり非常に困りました。「借りたらキチンと返す」という当たり前のことが守られない現実にカルチャーショックを受けたのですが、そこは「NOと言えない日本人」代表の私は、そもそもMatがJohnを部屋に入れるのは止められないし・・・と泣き寝入りしていました。そんなことが続くと次第にMatともギクシャクするようになり、最後の方はほとんど会話をしないようになっていました。

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そして、退去へ
そんな私の寮生活の終焉を決定づけたのが、ゴキブリの存在でした。私はこの生物が他のどんなものよりも苦手で、今住んでいる家でももしゴキブリが繁殖し、殲滅が不可能であると判断したら、即引越しをする自信があります。

 

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運悪く我々の部屋は、1階で寮の1棟に1つしか付いていない共同キッチンからわずか2部屋目という好立地にありました(笑)さらに、前述のとおりMatが部屋の中の洗面所にも食い散らかした食器を出していたので、彼らにとってはまさに天国だったことでしょう。寮の構成は、入口からまっすぐ廊下が伸びており左右にうなぎの寝床のように部屋があるのですが、ある日その入口を開けた瞬間、廊下の先で巨大なゴキブリが私の部屋に入っていくのを見てしまったのです。驚愕した私は、部屋に駆け込みくつろぐMatに事態の深刻さを身振り手振りで知らせたのですが、なんと

 

「oh, so what?」(ふーん、それで?)

 

と普通に返され、この国での人生最大のカルチャーショックを受けたのでした。(別にアメリカ人全体がゴキブリが苦手ではないという意味ではありません)しかし、私にとって自分の部屋にゴキブリがいるかもしれないという恐怖は、私にとっては、

 

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というまさに人類の存亡をかける事態が発生した位の衝撃で、翌日には、洋服ダンスから服を引っ張り出し、ゴミ袋に収納、固く結ぶそれを並べるという謎行動(私の中で、知らずに服を着たら、ゴキブリがいたというのが最大の恐怖だったため)をとり、Matの

 

 

「こいつ、バカじゃね?」

 

 

という無言の視線を投げかけられたのでした。(こういうのは理解できるから不思議です。)そこからは、私にとってこの寮をいかに早く退去するかが、目標となり、過去記事で紹介したRくん、Aさんから、シェアハウスをしないかと持ちかけられた時は、とてもありがたくその申し出を受けさせてもらいました。

 

ryugaku-kanaya.hatenadiary.jp

 

寮を出る日、私はMatに別れの挨拶をしました。最後に握手をするところでなんか途中で手の握りを変えたり、ハイタッチしたりと例のアメリカ式のやつをやってきたのですが、それが全くタイミングが合わずちぐはぐな形になってまさに私たちの共同生活を象徴していたようでお互いに苦笑いを浮かべたのを覚えています。(こういう感覚も言葉が通じなくても分かり合えるんだなあと妙に感心してしまいました。)

 

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まとめ
学校の寮に住むことは、留学生にとって最もポピュラーな形態だと思います。とりあえず、生活できればいい、ネイティブのルームメイトを作りたいなら迷わず選ぶべきでしょう。しかし、多人数のルームシェアの場合、盗難やルームメイトとのいざこざなどトラブルも必ずあります。私は結局Matとは良好な関係を築くことはできませんでしたが、

 

・入居時に、お互いルールを決める
・定期的にコミニュケーションをはかり、改善できるところは改善していく
・貴重品、大事なものはしっかりと管理する

 

など当たり前のことをしていれば、ほとんどの問題は解決できたのではないかと思っています。これから学校の寮に入ろうと思っているみなさんはぜひこのことを念頭においておくといいでしょう。

 

次回は、RくんAさんとのシェアハウス生活について話そうと思います。